一般社団法人全国麻雀段位審査会
会長
山岸次雄
2023年(令和5年)年頭に際して謹んで新年のお慶びを申し上げます。
旧年中は何かとお世話になりありがとうございました。
コロナ禍の3年目となった令和4年は、それまで適用してきた様々な日常生活の制限等を緩和し、感染対策と日常生活の回復に向けた取組を両立するという政府指針が示されました。
イベントに際してもこれまでの対策や制限等の効果を見直し、ワクチン・検査パッケージの運用を軸に適切な安全計画を策定することにより実施が可能という、感染症対策本部指針により国民文化祭の継続実施のほか、ねんりんピックについても2019年和歌山大会以来3年ぶりに実施することとなりました。 全国のマージャンファンの動向につきましても、ねんりんピックや国民文化祭を待ち望んでいた声も多く、10月末に開催した美ら島おきなわ文化祭2022、11月中旬に開催したねんりんピックかながわ2022ともに、地域の予選会をはじめ、本大会でも本当に多くの方々が関心を寄せられご参加をいただきました。
美ら島おきなわ文化祭2022全日本健康マージャン交流大会は10月29日(土)ペア戦・30日(日)個人戦が沖縄県宜野湾市で開催されました。期間中は国民文化祭として過去最大の320名の選手が全国各地からお越しになり、マージャンを通じて交流を深めるとともに魅力あふれる沖縄独特な歴史や文化・食などを楽しまれたことと思います。
健康マージャンのニーズや活動状況が不透明な沖縄県での取り組みを振り返ると、文化庁から沖縄県開催の発表を受け、令和2年早々より開催市町村の決定や県内の協力者の呼びかけなど、多くの方々のご協力をいただきながら手探りながらも少しずつ進展をみせてきたことを思い出します。特に当法人の特別顧問である和田政宗議員には宜野湾市開催に関してご尽力を賜りましたことをこの場をお借りして深く感謝申し上げます。
松川正則宜野湾市長も健康マージャンの開催を快くお引き受け下さり、実施に向け最も重要かつ第一歩を踏み出すことができました。当法人の呼びかけの下に結成された沖縄県健康マージャン連盟も宜野湾市内を中心に県内各地から協力者が集まり、開催時期にはしっかりとした組織の形成をみることができました。
また開催を契機とした沖縄県内での健康マージャンの普及・振興の取り組みは令和3年度から始めた宜野湾市主催の初心者健康マージャン教室の開講、5月に実施した本大会の予選会を兼ねたプレ大会などを経て沖縄県民に広く周知され、自治体主催の健康マージャン教室に関する引き合いが多く、開催時期までに県内10市町村で講座新設となり、本大会では県代表が30名出場となるほどの大きな成果が実りました。
3年ぶりの開催となったねんりんピックかながわ2022は、ねんりんピックでの健康マージャンの正式種目化に創成期よりご尽力いただいた齋藤正・前会長のお膝元ということもあり、早い時期より県内関係者で組織した県主管団体「神奈川県健康マージャン推進協議会」として準備に邁進してきましたが、開催市の厚木市担当課のご苦労を慮ると度重なるコロナ感染状況の悪化を受けて先催大会の視察ができず、また企画したリハーサル大会も2度とも中止となり、ぶっつけ本番を余儀なくされたことは不運のひと言につきます。しかしながら逆境を跳ね除けるべく細部まで想定して企画を進め、当法人や県主管団体との緊密な連絡や会合を行いながら本大会を成功に導き、感染防止対策を織り込んだ健康マージャン全国大会の実施という観点に置いて大きなレガシーを得ることができたと感じております。
例年のことで恐縮ですが、ねんりんピックや国民文化祭の実施にあたり競技役員としてご来場・ご協力いただきました方々にはご負担ばかりをお掛けしており、期間中は献身的に取り組んでいただき感謝申し上げます。またこういうイベントを介して地域でご活躍の関係者の方々、企業・競技団体関係者の皆様のお顔を拝することができるところは大変有意義に感じておりますし、これからの各地域での普及・振興の大きな糧となると期待もいたします。 さて当法人は昨年度よりいよいよ、麻雀界初の公益法人化に向けて取り組みを始めました。
申請にあたり、当法人の最高顧問である鈴木宗男議員には詳細にわたり手ほどきをいただき、その圧倒的なフットワークには日頃より感銘を受けておりましたが、この件につきましても大変なご尽力を賜りましたことに深く敬意を表します。
取り組みの過程において、当法人が任意団体のころより引き継いできた制度や規則など多項目に関して、より公益性が保たれる内容等への修正について内閣府担当官よりアドバイスをいただいており、昨年度中の認可を目標としておりましたが、抜本的な制度改革やゼロベースでの規則等の整備に着手するなど取り組みの方法を再検討していきながら、今年度も継続していこうと考えております。公益化の件につきましては多くの皆様のご期待に沿えず心苦しいばかりですが、今後ともご理解とご支援をよろしくお願いいたします。
今年度は、愛媛県四国中央市を会場に「ねんりんピック愛顔(えがお)のえひめ2023(主管=愛媛県段審:青野勝会長)」、石川県金沢市を会場に「いしかわ百万石文化祭2023(主管=石川県段審:宮川悟会長)」の開催を予定しております。
また、新規事業として御坊市をマージャンの聖地と定めて開催される自治体主催の全国大会「麻雀の都ごぼうプロジェクト健康マージャンペアフェスタ」の実施を予定しております。当法人からの企画原案に沿ってすでに御坊市議会にて事業化が決定されており、全国のマージャンファンが楽しめる自由な枠組みの大規模大会をマージャン関係者の多くの皆様のご協力をいただきながら創り上げていきたいと願っております。
本年もこれまで実績を積み重ねてきたねんりんピックや国民文化祭事業を確実に務め上げ、文化としてのマージャンをしっかりと未来へ繋げられるように、従前からの全段審事業を持続的かつこれまで以上に社会貢献に資する制度改定を起案し、さらなる普及・発展に努めていきたいと思います。
結びに、会員の皆様や関係各位の今後ますますのご多幸とご健勝、ご活躍を祈念申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。