一般社団法人全国麻雀段位審査会
会長
山岸次雄
2024年(令和6年)年頭に際して
謹んで新春のお慶びを申し上げます。
昨年度も各都道府県のマージャン関係者や愛好者の皆様には当法人の各種事業に対して多大なご協力とご支援をいただきまして感謝申し上げます。
2020年以来、国内のみならず全世界で猛威を奮った新型コロナウイルス感染症対策として長い期間にわたり「新型インフルエンザ等対策特別措置法」に基づき、政府や都道府県から緊急事態宣言が出されたり、まん延防止等重点措置が取られたり、飲食店への営業時間の短縮要請が出されました。マージャンを取り巻く環境下でも感染予防対策の実施のために地域での活動に大きな制限がかかっていましたが、昨年は新型コロナウイルスの感染法上の分類を5月8日から、季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げるという政府の発表を受け社会経済活動の正常化に一段と弾みがつくことに期待を持った年でもありました。
当法人としても従来の全国健康福祉祭(愛称:ねんりんピック)や国民文化祭という国主催の祭典で「健康マージャン」事業を継続的に実施してきておりますが、加えて昨年度より和歌山県御坊市と共同で「麻雀の聖地 わかやま御坊プロジェクト・健康マージャンペアフェスタ」という事業を新設、第1回大会を実施いたしました。
この企画は、「ねんりんピック紀の国わかやま2019(全国健康福祉祭和歌山大会)・「紀の国わかやま文化祭2021」(国民文化祭 全国障害者芸術・文化祭和歌山大会)の2つの全国大会を成功させた御坊市で、そのレガシーとして、またマージャン用品製造の国内トップシェアを誇る大洋技研株式会社の所在地であり、当市を「麻雀の聖地」として内外にPRを行い、全国大会を毎年継続的に実施するという、マージャン大会を活用した町おこし事業のモデルケースとして位置付けるための事業としてその効果などを期待するものです。
御坊市教育委員会と共に急ピッチで創りあげた第1回大会でしたが、全国30におよぶ都道府県から256名のマージャンファンにご参加いただき、またMリーグ機構や日本プロ麻雀連盟をはじめとする国内の主要プロ団体、大洋技研をはじめとする多くの地元企業のご協力のお陰もあり賑やかに開催することができました。
ねんりんピックは昨年度は愛媛大会として、健康マージャン交流大会は「日本一の紙のまち」「四国の真ん中」四国中央市で開催されました。これには全国各地より60歳以上の健康マージャンファン276名にご参加いただきました。愛媛県はかねてより健康マージャンが盛んにおこなわれている地域でもあり、愛媛県麻雀段位審査会(会長:青野勝)を主管競技団体として多くの地元関係者が競技役員として携わっていただきました。四国中央市も熱心に取り組んでいただきまた、地元の企業からも多くの支援をいただきながら盛会のうちに終了することが出来ました。
来年は「ねんりんピックはばたけ鳥取2024」と題して健康マージャンは鳥取県若桜町で開催予定です。その1年前イベントとして同町でリハーサル大会を実施いたしました。NHKテレビ番組で街並みなどが特集されたばかりということもあり、大いに観光客でにぎわいを見せていました。リハーサル大会は鳥取県内各市町村から選手が集まり、104名の参加で実施できました。当法人として2015年より鳥取県社会福祉協議会の求めに応じて県内の健康マージャン主管競技団体・鳥取県健康マージャン連盟(会長:阿部泰典)の設立の声掛けをしてきまして、その成果として毎年同県が実施する因伯シルバー大会での健康マージャン競技会を独自に運営できるようになっており、県内の健康マージャンの普及・振興に大いにご活躍いただいております。また、開催地若桜町では上川元張町長の力強いご支援や町民課の皆さまのご尽力もあり、当法人から派遣した競技役員と協力してしっかりと務め上げることができ、本大会に向けて準備は万全といえます。
国民文化祭は「いしかわ百万石文化祭2023」と題して健康マージャンは石川県金沢市で実施いたしました。開催の直前に、主管競技団体のひとつ、日本麻雀連盟石川県本部(本部長:中村勇)を長きにわたり先頭に立って支え続けて来た若林昇さん(享年88歳)の突然の逝去の報が届き、本大会の実施に向けて共に準備を進めてきておりましたので大きな柱を失い悲哀の念に堪えません。生前、「ねんりんピックいしかわ大会」(2010年石川県大会)で健康マージャン交流大会の大会委員長として誘致や正式種目化に向けて行政と粘り強く交渉され、大会を見事成功に導いてこられた功績は、今となれば当たり前のように正式種目として開催されるようになったねんりんピックでの健康マージャン交流大会の育ての親として称されるべきであり、石川大会以降も長きにわたり後援団体のひとつとして中心的に尽力されておりました。自県開催の国民文化祭を目前にして故人のご無念もいかばかりかと、衷心より哀悼の誠を捧げます。
さて、当事業に関しては各文化団体主催事業に対する行政のかかわり方が開催地毎に異なり、いしかわ百万石文化祭では当法人を中心として健康マージャン関係団体が準備・実施のすべてを担うことになりました。この件は実施に向けての大きな不安要素でありましたが、全国各地から運営に駆けつけていただいた競技役員の皆さまの優れた対応力や、これまで培ってきた信頼関係に基づくチームワークなど、あらゆる場面で大いに発揮していただき素晴らしい大会運営が実現できたと感じております。全国35の都道府県からお越しいただいた、過去最高448名の選手の皆さまには遠路ありがとうございました。お褒めの言葉をたくさん頂戴し苦労が報われた思いです。また、大会を大いに盛り上げていただいた麻雀プロの皆様のホスピタリティに感動しましたし、ご協賛・ご支援いただきました企業・団体様などこのイベントに関わっていただいたすべての皆様に深く感謝いたします。
本年もねんりんピックや国民文化祭事業、御坊市と連携した健康マージャン全国大会などを確実に務め上げ、文化としてのマージャンをしっかりと未来へ繋げられるよう、さらなる普及・発展に努めていきたいと思います。
結びに、会員の皆様や関係各位の今後ますますのご多幸とご健勝、ご活躍を祈念申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。